「鉄道部門は5000万円超の赤字」――かつて東証二部上場の西武系私鉄、100周年で利用増も続く単体赤字と夜間24分間隔への見直しの行方
開業100周年の大雄山線。鉄道営業収益13億円、赤字5167万円と改善は道半ばだ。連結では営業利益4億円超を確保する一方、減便と運賃改定でコストを抑える構図が鮮明になっている。地域鉄道の持続力が問われている。
増収を支えた決済拡充と運賃改定

鉄道事業はなお赤字が続くが、改善の動きも出ている。
2025年3月期の通期では、2024年12月から駿豆線全駅でクレジットカードやデビットカードのタッチ決済による乗車サービスを開始した。あわせて各種企画乗車券の発売や、沿線自治体や企業・団体と連携したイベント開催に取り組み、利用促進を図った。その結果、駿豆線・大雄山線ともに利用者数は前期を上回った。さらに大雄山線では、2024年3月の運賃改定が寄与し、売上高は大きく伸びた。鉄道事業の営業収益は26億4105万円で、前期比6.5%増となった。
一方で営業損益は、人件費や運転動力費などの増加が重く、費用抑制に取り組んだものの、2億3611万円の営業損失を計上した。
売上は増えたが、収益を圧迫しているのはコストの増加である。
そこで注目されるのが、最新の半期報告書と2025年3月期の有価証券報告書の双方に記載された
「不要不急コストの削減に努めた」
との説明だ。2025年3月期は、営業面での取り組みと運賃改定が増収につながったとの整理になっている。一方、直近の半期報告書では、増収に加え、不要不急コストの削減が増益要因とされている。収益改善の背景として、売上の伸びと費用圧縮の双方を挙げる構図だ。