ハイブリッド車vsバッテリー式EV――結局、長く乗るならどちらが得なのか? 燃料・修理・下取りで合理性を検証、ホンダ方針転換で再考する
2025年の国内乗用車市場でEVはわずか1.6%にとどまり、HVが約153万台と圧倒的多数を占めた。巨額赤字覚悟でEV戦略を修正したホンダの判断は、補助金頼みのBEVが抱えるリスクの現実を示す。購入時の価格差や燃料費、充電環境、中古価値を踏まえ、個々のライフスタイルに応じた賢い選択の重要性が浮かび上がる。
条件依存の合理的選択

ここまで、プリウスとbZ4Xを例に、さまざまな角度からどちらを選ぶのが理にかなっているかを見てきた。補助金を使えば、買う時の値段の差はたしかに縮まる。しかし、手放す時の値段が安定しているかどうかが、結局のところ判断を大きく左右している。数年で乗り換えるつもりなら、中古車としても人気が高いHVがやはり強い。
だが、一台を長く大切に乗り、走る距離も長いのであれば、BEVの燃料代の安さがじわじわと効いてくるはずだ。BEVがもっと広まるには、外で充電できる場所を増やすことや、電池がどれくらいもつのかという確かな裏付けがもっと必要だろう。こうした不安が取り除かれて初めて、多くの人が安心して選べるようになるのではないか。
今の時点で、どちらが優れているかを一概に決めるのは難しい。もし「補助金をもらえて、家に充電器があり、長い距離を走り、かつずっと乗り続ける」という人なら、BEVは賢い買い物になるだろう。逆に「マンションに住み、売る時の値段を気にし、短い期間で乗り換える」というのであれば、HVの方が納得感があるはずだ。
BEVは、住んでいる場所や暮らし方とセットになって価値を生む、投資のような性格が強い。一方でHVは、どんな環境でも使いやすく、いざという時も価値が落ちにくい手堅い財産といえる。自分にとって一番の乗り物は、日々の暮らしの土台がどうなっているかで決まる。カタログに載っている性能の数字だけで、どちらが勝っているかを語ることはできないのだ。