三輪車はどこいった? 子どもの「自転車デビュー」が低年齢化しているワケ
幼児期から乗れる自転車が人気だ。幼児期は年齢以上に身長差があることを考慮し、企業側も複数サイズ展開している。
子ども世界でも変化するモビリティ事情
多くの人にとって、なじみのあるモビリティといえば自動車だ。
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今、自動車の世界は脱炭素社会を目指し、電気自動車などが次々に誕生し、100年に一度の変革期を迎えている。
こうした動きは大人の世界だけの話だと思いきや、実は子どもの世界でも21世紀に入ってから変化が訪れている。
昭和や平成初期の時代、子どもが人生で初めて運転する乗り物といえば三輪車だった。しかし、今では三輪車に乗る子どもの姿を公園で見かけることはそう多くない。
そんななか、三輪車に代わるように親の支持を集めているのが、子どもの成長に合わせて長期間乗れる自転車だ。
幼児期から就学まで乗れる自転車の登場
乳幼児おもちゃメーカーのピープル(東京都中央区)が2001(平成13)年、2歳から小学1年生まで乗れる「いきなり自転車」を発売した。
2008年には、後方から親がかじ取りできる仕組みも取り入れた。運転しているのは子どもだが、親はそっと行きたい方向にコントロールできる。
タイヤのサイズも12インチ(約30cm)と14インチがあり、商品のコンセプト通り2歳からでもペダルをこげる。また、かじ取り棒は取り外し可能で、補助輪付きの自転車から補助輪無しの自転車と3段階で使用できる。
かつては
「三輪車 → 補助輪付きの自転車」
が当たり前で、成長段階に合わせて乗り物を変えていく従来の流れを打ち破る画期的な商品だった。
なにより、いきなり自転車のように成長著しい幼児期に5年間という長期にわたって使用できる商品は頻繁に買い替える必要がない。家庭への経済的負担も軽減され、親からの人気を集めていった。