国際航路はコロナ禍で大打撃も 下関~釜山の「関釜フェリー」は毎日1便運航しているワケ

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新型コロナウイルスの感染拡大で、海外旅行はほぼ不可能な状態になった。一方で、日本と海外を結ぶ航路はいくつか存在。中でも関釜フェリーは従来と変わらず、貨物輸送を行っている。

関釜フェリーの航路維持の理由

釜山(画像:(C)Google)
釜山(画像:(C)Google)

 そんななか、運行が変わらず続くのが関釜フェリーと、博多~釜山間のカメリアライン、大阪~釜山間のパンスターライン、大阪・神戸~上海間の日中国際フェリーだ。

 これらの航路が継続しているのは、貨物輸送を行っているからだ。中でも関釜フェリーは従来と変わらず、

・下関発:19時45分
・釜山港発:21時

のダイヤが維持されている。このことからも、関釜フェリーが日韓の物流に欠かせない機能を持っていることが分かる。

 下関港の状況をさらに見てみよう。下関港統計年報2020年確報値によれば過去5年間の状況は次のようになっている。

●入港隻数・総トン数
・2016年:3万5876隻、993万5318t
・2017年:3万5703隻、1279万95501t
・2018年:3万4683隻、1295万5413t
・2019年:3万4184隻、1151万380t
・2020年:2万8118隻、913万6615t

では、海外との貿易量はどうなっているのか。海上出入貨物のうち外国貨物の部分を見ると、次のように推移している。

・2016年:241万1572t
・2017年:278万5696t
・2018年:292万1273t
・2019年:261万77t
・2020年:242万223t

 この海外との貿易量のほとんどを占めるのが韓国と中国である。

 輸出では、

・韓国:48万7923t(全体構成比57.3%)
・中国:14万8059t(全体構成比17.4%)

輸入では

・韓国:117万6762t(全体構成比75.0%)
・中国:24万9924t(全体構成比15.9%)

と、なっている。

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