JR西日本「高機能カード」10月終了へ――iPhone登場前に“魔法”だった決済革命、20年後に幕引きの現実
少子高齢化による人手不足で、公共交通の決済機維持コストが増大している。JR西日本のSMART ICOCAは2026年10月でクイックチャージを終了し、全国の地域ICカードの今後に注目が集まる。
スマホ普及とアプリ化

現在、スマホは誰もが使う日常のツールとなった。スマホの普及にともない、キャッシュレス乗車サービスもアプリ化が進み、チャージ機を使わずに残高を補充できるようになった。SMART ICOCAのクイックチャージ機能は、こうした状況では陳腐化した面もある。
さらに、これはSMART ICOCAに限らず全国の交通系ICカードに共通する課題である。駅や商業施設に設置されたチャージ機を維持するには、コストがかかる。機器を保守する人材や定期的な更新費用は交通事業者の負担となる。かつて利便性の象徴だったチャージ機は、2020年代の今、運営コストの重荷になっている。
こうした背景もあり、全国の鉄道やバスでクレジットカードタッチ決済の導入が進んでいる。事業者側は、チャージ作業を利用者のスマホやクレジットカードに移すことで、管理負担を軽減しようとしているのだ。