JR西日本「高機能カード」10月終了へ――iPhone登場前に“魔法”だった決済革命、20年後に幕引きの現実

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少子高齢化による人手不足で、公共交通の決済機維持コストが増大している。JR西日本のSMART ICOCAは2026年10月でクイックチャージを終了し、全国の地域ICカードの今後に注目が集まる。

現金不要のクイックチャージ

交通系ICカード対応自動改札機(画像:写真AC)
交通系ICカード対応自動改札機(画像:写真AC)

 駅やバスターミナル、商業施設にある交通系ICカードのチャージ機は、現金を入れて指定金額をカードに移す仕組みだ。しかし、SMART ICOCAのクイックチャージ機能は現金を必要としない。カードとひも付けたクレジットカードの残高から直接引き落とす仕組みである。

 この仕組みを文章にすると簡単だが、利便性は高い。対応するチャージ機は現金もその場でのクレジットカード認証も不要である。SMART ICOCAのカードがあれば、3000円、5000円、1万円の3種類から金額を選びチャージできる。クイックチャージには1日2万円、1か月4万円の上限があるが、日常の鉄道・バス利用には十分な設定だ。

 SMART ICOCAは2006(平成18)年2月1日に導入された。当時、スマートフォンは現在のような全面タッチスクリーン型(iPhoneの日本上陸は2008年7月)では存在していなかった。現代式のスマホがなかった時代に、このクイックチャージ機能と対応チャージ機は非常に便利な仕組みだった。

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