2026年は「中古EV元年」となるか? 8兆円「国内循環×希少資源」で切り開く新市場! EVバッテリー調査が明かす爆発理由とは

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国内中古EV市場が変革期を迎える。年間輸出約2万台で国内循環が進まない中、バッテリー診断書の普及や制度整備が進めば、希少資源循環とEV普及率2%の底上げを同時に実現できる可能性が高まる。

劣化率データと見えない個体差

電気自動車の中古車購入に関する調査(画像:ネクステージ
電気自動車の中古車購入に関する調査(画像:ネクステージ

 EV普及を阻んできた心理的な壁のひとつが、バッテリー劣化への不安だ。中古車販売大手ネクステージのアンケート調査(2024年11月調査)によると、中古EVの購入や所有に不安を感じるユーザーは68.4%に達する。購入時に最も気になる点として、53.7%がバッテリーの消耗具合を挙げた。

 一般に、EVに搭載されるバッテリーの寿命は8~10年程度とされる。走行距離では約16万kmが目安だ。カナダ企業が1万台超の実車データを分析した結果では、年間の平均劣化率は約1.8%にとどまる。ただし、使用環境や充放電回数、急速充電の頻度によって劣化速度には大きな差が出る。

 とりわけ寒冷地では、低温下での走行がバッテリーにかける負荷が大きい。劣化が早まるケースもあり、中古EVを選ぶ際の懸念材料になってきた。

 国内では、バッテリー診断技術の導入が進み始めている。SOMPOホールディングス傘下のリボルテックスは、車載バッテリーの劣化状況を診断する事業を展開する。ただし、評価基準や指標は事業者ごとに異なり、標準化には至っていない。消費者にとっては、診断書の信頼性が担保されない限り、中古EV購入への心理的なハードルは残り続ける。

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