夢洲アクセス「鉄道延伸」は本当に採算が取れるのか? 万博閉幕後の壮大IR構想、JR西と京阪が前向きになったワケとは

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大阪府市の夢洲アクセス鉄道検討会がJR桜島線(ゆめ咲線)、京阪中之島線延伸案を評価する試算をまとめたのに対し、JR西日本と京阪ホールディングスが前向きな反応を示した。

「評価は意義深い」とJR西日本

夢洲と舞洲を結ぶ夢舞大橋(画像:高田泰)
夢洲と舞洲を結ぶ夢舞大橋(画像:高田泰)

 検討会の結果について、JR西日本は「事業や資金拠出の枠組みが課題だが、評価をいただいたことは意義深い」と前向きな受け止めを示した。JR西日本は以前、

・夢洲に住民がいない
・夢洲と舞洲間に夢舞大橋しかなく、新たなトンネル掘削が必要となって多額の建設費がかかる

ことなどから、慎重姿勢を崩さなかった。しかし、長谷川一明会長は社長退任直前になる6月の記者会見で、桜島線延伸が望ましいとした結論が検討会で出た場合、

「実現の方向に向け、JRとしても努力すべきだ」

と前向きな姿勢に転換した。公的資金がないと延伸は困難という姿勢は変わらないが、JR西日本は「課題について大阪府市などと相談することになる」と今後の見通しを示した。

 一方、京阪ホールディングスも「延伸できれば京阪電鉄全線の価値が高まる」と前向きだ。京都市中心部と夢洲が乗り換え1回で接続され、神戸方面への移動も便利になる。何より大きいのは、大阪都心部を通りながら、中之島駅止まりの盲腸線(本線から分岐して行き止まりになっている支線)状態が響いて乗客数が伸び悩む中之島線の収支に好影響を与えそうなことだ。

 京阪ホールディングスに単独で事業を進める余裕がなく、今から話し合いに入ったのではIR開業に間に合いそうもないが、国や大阪府市から補助金が出れば、IRの開業後数年で運行開始できるとみている。京阪ホールディングスは

「建設や運行計画を検討するスタートラインに来た」

と慎重な言い回しながらも意欲をにじませた。

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