地方鉄道の半数が運転士不足──それでも“人気職”にとどまる理由とは何か?
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12.2%から3.0%へ、憧れ職の推移

学研教育総合研究所が2024年11月に実施した「小学生白書WEB版」によると、小学生が将来就きたい職業(男女合計)の1位は「パティシエ(ケーキ屋)」で5.6%。2位は「ネット配信者(ユーチューバー、インスタグラマーなど)」の3.0%、3位は「保育士・幼稚園教諭」「警察官」「会社員」で、いずれも2.8%だった。
男子に限定すると、1位は「ネット配信者」と「サッカー選手」がともに4.5%。3位は「警察官」と「エンジニア・プログラマー(機械・技術・IT系)」でいずれも4.2%。鉄道やバスを含むと見られる「運転士」は8位で3.0%にとどまった。
過去の調査結果と比較すると、2003年調査では男子の1位が「プロ野球選手」(12.2%)、2位が「プロサッカー選手」(12.0%)、3位が「教授・研究者・学者」(5.2%)、4位が「ゲームデザイナー」(5.1%)、5位が「電車・バス運転士」(4.3%)だった。
2019年調査では、男子の1位は「ネット配信者」(5.8%)、2位が「プロサッカー選手」(5.5%)、3位が「プロ野球選手」(5.0%)、4位が「運転士」(4.7%)、5位が「警察官」(3.3%)と推移している。
こうした職業志向の調査は、時代の空気を反映しやすく、年ごとの変動も大きい。ただし、おおむね「プロスポーツ選手」といった遠い憧れの職業と、「警察官」や「運転士」など比較的身近な職業が混在する傾向は変わらない。
近年の調査では、「運転士」が鉄道かバスかの区別は明示されていない。ただ、かつて「男の子の憧れの職業」上位の常連だった鉄道運転士が、2024年にはやや後退した点は注目に値する。
その背景には、職業の多様化や、YouTuberなど過去に存在しなかった職業の台頭といった相対的な要因があると考えられる。
とはいえ、今なお「運転士」は10位以内に入っており、人気の相対的な低下はあっても、「不人気職」に転落したわけではない。