EV逆転劇の狼煙! 日本主導の電池交換規格、中国の一人勝ちにストップをかけられるか? WP.29採択、2030年ルール化へ
2030年までに国際標準化が進む電池交換式EV。日本発の基準案が国連WP.29で議題化され、中国優位の潮流に一石を投じた。市場再編の鍵を握る「交換式」は、EV競争の第2幕を告げる切り札となるか。
電池交換式EVに再び注目

日本が世界的なEVシフトに出遅れたが、今、主導権を握る転機が訪れた。
2025年3月28日、スイス・ジュネーブで国連自動車基準調和世界フォーラム(WP.29)が開催された。日本が提案していた電池交換式電気自動車(EV)の安全性と耐久性に関する国連基準の策定が議論されることが決まった。
2027年を目指して基準策定が進み、基準化すべき項目に関する合意形成が本格化する。その結果、2030年までに加盟国の国内法規に反映される予定だ。
本稿では、中国が先行する電池交換式EVについて、日本がどのように巻き返しを図り、主導権を握れるかを、WP.29での採択を踏まえて掘り下げていく。