ランクル300は「幻のモデル」になるのか? 納期4年超えで受注停止! 3月マイナーチェンジで受注再開なるか

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ランドクルーザー300は単なる移動手段を超え、トヨタの象徴的な存在としてそのブランド価値を確立。しかし、生産の遅延が続けば、供給問題が顧客満足度に影響を与える恐れも。トヨタの今後の戦略が注目される。

砂漠を駆ける信頼の証

ランドクルーザー300(画像:トヨタ自動車)
ランドクルーザー300(画像:トヨタ自動車)

 ランドクルーザー300は、約14年ぶりのフルモデルチェンジを経て2021年に登場した。発売直後から高い評価を得ており、最新技術の採用やブランドイメージの高さも相まって、依然として人気が続いている。

 しかし、その一方で「納期が長すぎて手に入らない車」という認識も広がっている。一時は納期が4~5年に及ぶ異例の事態となり、現在も受注停止が続いている。納車を待つ間にマイナーチェンジ、さらには次期フルモデルチェンジが実施される可能性すらあるという、極めて異例な状況だ。

 ランドクルーザー300が真価を発揮するのは、中東、オーストラリア、アフリカなど、過酷な環境での走行が求められる地域である。数十万kmの走行に耐え、砂漠や岩場といった極限状態を乗り越える性能が不可欠とされる。トヨタが掲げる「どこへでも行き、生きて帰ってこられるクルマ」というコンセプトは、こうした環境において信頼を勝ち得ている。

 ランドクルーザー300の存在価値は、過酷な環境下で人々の生命と生活を支える点にある。日本市場では考えにくいが、他の地域では必要不可欠な車としての需要がある。トヨタがその需要に全力を注ぐのは、自動車メーカーとして当然の選択であり、極めて合理的な戦略といえる。

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