世界市場で戦うための新しい戦略――競争力の再構築【連載】Make Japanese Cars Great Again(2)

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日本の自動車産業は、家電やスマートフォンの衰退に学び、従来のアプローチを見直す時期に来ている。CASE革命が進行する中で、個性化と新たな価値創造が求められる中、オールジャパンで進めるEVブランド「WABISABI(仮称)」の構築が鍵となる。自動車業界の再生を目指す新戦略とは。

海外メーカーに対抗するための差別化戦略

日本車(画像:Pexels)
日本車(画像:Pexels)

 価格戦略において、低価格車両には勝ち目がないといえる。

 現在、円安傾向にあるものの、BRICSやトルコなど、経済成長を狙う国々との価格競争には勝てない。薄利多売のアプローチは辞め、利益が得られる中間価格帯以上で「少し高いけれど欲しい」と思わせる車で勝負すべきだ。

 デザイン面では、自動車の内外装といった車両デザインも重要だが、CASE革命において車両デザインは一つの要素に過ぎない。IoT、自動運転、ソフトウェア定義車両、エネルギーマネジメントなどを含む、包括的なグランドデザインが必要だ。

 技術面では、現状のEVの弱点を突くことが一つの狙いだろう。現在のEVは、バッテリーの互換性が低く、軽微な事故で全損扱いになることが多く、中古車の評価額が大きく下がるなど、幅広いユーザー層を獲得するには難しい。

 さらに、バッテリーリサイクルに関する課題も残っている。EVを普及させるためには、現状のEVの弱点を解決することが不可欠だ。加えて、全個体電池を実現することで、リチウムイオン電池からのゲームチェンジが可能となり、逆転の余地が残されている。

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