紛失・誤配・破損!「置き配」トラブル激増中、4年で相談件数3.6倍に! 便利さの裏に危険が…どう防ぐ?

キーワード :
, ,
物流業界で急増する「置き配」だが、実際には盗難や誤配、破損などのトラブルが続出。東京都消費生活総合センターには、2023年度に368件の相談が寄せられ、依然として問題解決には課題が山積している。再配達削減を目指す一方、ドライバーの負担増加や配達効率の低下が懸念され、システムの再考が求められる。

再配達削減策の裏で拡大する新課題

置き配のイメージ(画像:写真AC)
置き配のイメージ(画像:写真AC)

 2024年問題を背景に、物流業界ではさまざまな打開策が模索されている。宅配業界においては、その一環として「置き配」を推奨する動きが強まっている。

 しかし、再配達問題の解決策として期待されてきた置き配だが、近年、さまざまな課題が浮き彫りになっている。東京都消費生活総合センターに寄せられた置き配に関する相談件数は以下のとおりだ。

・2019年度:105件
・2020年度:378件
・2021年度:337件
・2022年度:319件
・2023年度:368件
・2024年度:180件(8月まで)
※東京都消費生活総合センターによる

 コロナ禍を境に置き配の認知度が向上し、利用機会が増えたことで、相談件数も増加傾向にある。この流れは今後も続くと予想される。

 宅配ドライバーと利用者の双方にとってメリットが大きいとされる置き配だが、その利便性の裏にはさまざまなトラブルが潜んでいる。かつて大手宅配会社で長年ドライバーとして勤務していた筆者(二階堂運人、物流ライター)が、その実態を解説する。

全てのコメントを見る