EVバブル崩壊? 100%関税でも止まらない? 中国新エネ車、国内「昨対31%増」のリアリティ、米国警戒強化の裏にあるものとは
EVからPHVへのシフト加速
それでも、中国の自動車産業の成長が鈍化しているわけではない。
中国汽車工業協会の統計によると、2024年11月の新エネルギー車(EVとPHV)の生産・販売台数はいずれも150万台を超え、過去最高を記録した。販売台数は151.2万台で、前年同月比47.4%増となっている。特に注目すべきは、新エネルギー車が新車販売台数の45.6%を占めるまでに成長した点だ。
内訳を見てみると、純電気自動車の販売台数は90.8万台で前年同月比29.3%増だった一方、プラグインハイブリッド車(PHV)は60.4万台で86.8%増と大きな伸びを示している。PHVの急成長が、新エネルギー車全体の販売を押し上げている。
数字だけを見れば、EVの販売台数はPHVを上回っているが、成長率には大きな差がある。EVは約3割増に対し、PHVは約9割増と圧倒的に高い伸びを記録している。
また、2024年11月の自動車販売全体に占める新エネルギー車の比率は45.6%に達した。つまり、中国では新車の約半数がEVまたはPHVであることになる。しかし、その内訳を見ると、EVの成長率は29.3%であるのに対し、PHVは86.8%と、約3倍の成長率を記録している点が注目される。つまり、中国では電動化の主役が純粋なEVからPHVにシフトしつつある。
では、PHVとは具体的にどのような車両なのか。EVやHVとの違いを含めて、詳しく見ていこう。
●EV
・電気モーターのみで走行
・外部充電が必要
・バッテリー容量が大きい(軽自動車でも20kWh以上)
・走行中の排出ガスはゼロ
●HV
・ガソリンエンジンと電気モーターを併用
・外部充電は不可能
・走行中に回生ブレーキやエンジンで自動充電
・小容量のバッテリーを搭載
●PHV
・ガソリンエンジンと電気モーターを併用
・外部充電が可能
・EVよりは小さいが、HVより大きいバッテリーを搭載(約14~23kWh)
・短距離はEVモード、長距離はHVモードで走行可能
これら三つの電動車の特徴を簡単にまとめると、EVは環境性能に優れた車両だが充電インフラへの依存度が高い。HVは使い勝手が良いが電気で走行できる距離が限られる。PHVはこの両者の長所を組み合わせた「中間的な解決策」といえる。