EVバブル崩壊? 100%関税でも止まらない? 中国新エネ車、国内「昨対31%増」のリアリティ、米国警戒強化の裏にあるものとは

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EV市場は成長鈍化の兆しを見せ、主要市場での販売低迷が顕著に。特に欧米や日本ではEVシェアが減少し、「EVバブル崩壊」の見方が広がる中、中国市場は依然として堅調な成長を続けている。これにともない、各国の規制強化や競争激化が今後の市場を左右する。

台数で首位、中国製EVの価格競争力

中国の街並み(画像:Pexels)
中国の街並み(画像:Pexels)

 世界では中国製EVの輸出攻勢が続いている。

 2023年の世界のEV輸出額(乗用車)は約1500億ドル(23兆4100億円)に達した。国別の輸出実績を見ると、ドイツが401億ドル(82万台)で金額では首位を占めている一方、中国は341億ドル(155万台)で台数では最多となっている。これに続くのが、日本の76億ドル(23万台)、米国の73億ドル(13万台)、フランスの30億ドル(12万台)だ。

 特に注目すべきなのは、中国の輸出台数がドイツを上回る一方で、金額ではドイツに及ばない点だ。この背景には、中国政府による産業補助金などを活用した価格競争力の高さがあるとされている。この「不当な低価格」に対抗するため、多くの国が自国産業を守る目的で高関税を導入している。各国の中国製EVに対する関税率は次のとおりだ。

・カナダ:106.10%
・米国:100.00%
・トルコ:50.00%
・欧州連合(EU):45.30%
・ブラジル:35.00%
・英国:10.00%
・韓国:0.00%
・オーストラリア:0.00%
・ウズベキスタン:0.00%

このような各国の規制強化は、自動車産業全体に大きな影響を与えている。しかし、2024年に入ると、EV市場に新たな変化が現れ始めた。

 EVはカーボンニュートラル実現の切り札として期待され、各国政府の支援策も後押しして市場が急拡大してきた。2023年までは世界市場で右肩上がりの成長を続けていたが、2024年には状況が一変した。主要市場で次々とEVの成長鈍化や販売停滞が報告されるようになってきたのだ。

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