ローカル線より深刻 陽の目を浴びぬ「離島航路」存続問題、アフターコロナはどうなるのか

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瀬戸内海に面した地域には離島航路が多数存在している。しかし、コロナ禍による利用者の減少でさまざまな問題が浮かび上がっている。

三セクによる対応も

尾道市の事業者(画像:(C)Google)
尾道市の事業者(画像:(C)Google)

 コロナ禍による路線存続の危機から、広島県尾道市では第三セクターによる継承が行われた。第三セクターとは、

・国や地方公共団体(第一セクター)
・民間企業(第二セクター)

の共同出資による事業体を指す。

 同市は、尾道水道を挟んだ対岸の向島との間に三つの航路がある。向島には前述のしまなみ海道が通っているものの、対岸へすぐに渡れる航路は利便性が高く、渡船で一体の市街地が形成されてきた。

 ところが、ここでもコロナ禍による利用者の減少で、老朽化や船員不足という問題が浮上した。そのため、2021年4月から尾道市の第三セクター「歌戸運航」が、事業者のうち「向島運航」と「尾道渡船」の事業を継承した(『中国新聞』2021年3月26日付朝刊)。「歌戸運航」は「おのみち渡し船」と改称し、事業を継続している。

 もう一度繰り返すが、生活航路の問題は、鉄道やバスと同じく重要なはずだが、広く注目されることが少ない。実際、筆者も全国の状況を把握していない。しかし、今後の交通体系を考える上で、こうした問題は忘れてはならないのだ。

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