東京からベンチが消えた! 「座れない街」急増中、効率的な再開発が庶民のオアシスを奪う

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都市開発における「利益を生まない空間」の削減が進んでいるが、これによりベンチや休憩場所が不足している。最新技術やモビリティ向上に重点を置いた再開発では、地域社会のつながりや市民の交流の場が失われる恐れがあり、都市の質を向上させるためには静的な空間の確保が重要だ。

勝どき駅南エリア、タワマン計画

勝どき駅周辺(画像:写真AC)
勝どき駅周辺(画像:写真AC)

 デベロッパーは公共空間をどのように捉えているのだろうか――。

 筆者(昼間たかし、ルポライター)は都市開発の調査を進めるなかで、各地の再開発計画に関する資料を積極的に集めてきた。そのなかでも、この問題の本質をよく示している事例として、2023年6月に勝どき駅周辺の再開発準備組合が地権者に配布した資料を取り上げてみたい。この資料は、

「勝どき駅南側10~17番地区」

大江戸線の勝どき駅から晴海側に広がる民家や中小雑居ビルが密集するエリアに関するもので、「地権者様ご説明資料」として配布された。

 資料では、「あくまで現時点での想定」と前置きしたうえで、地下鉄・臨海新線の建設を前提とした大規模な開発計画が示されている。その方向性としては、

・地域の顔となる、駅まち一体の拠点形成
・外国人を含めた多様なライフスタイル及び国際化への対応
・周辺エリアとの連携や、回遊性を高める次世代モビリティへの対応
・駅前及び臨海部(水辺)の特性を活かした、多様な都市機能の導入

などが挙げられている。

 具体的には、現状の街並みを全て撤去し、二棟のタワーマンションを建設する計画が立てられている。各住宅エリアには

・一般住宅
・質の高い住宅(外国人・子育て対応)

を配置し、低層階には室内遊び場や保育所、ランチカフェ、フィットネスジム、メルカリステーションなどの施設を設ける予定だ。さらに、二棟の間には防災機能や地域のにぎわいを生む広場が設けられ、その広場では

・多目的モビリティ(自動運転の小型電気バスe-Paletteを具体例として明記)
・パーソナルモビリティ(具体例は明記されていないが、電動キックボードや小型の移動支援ロボットなどと想定される)

が安全に円滑に通行できる空間が設計されている。

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