パイロットの飲酒問題、なぜ繰り返される? 2030年問題が迫る航空業界、その危機と安全確保に必要な対策とは

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JALでパイロットの飲酒問題が再燃し、遅延や欠航が発生した。2024年問題を背景に、パイロット不足が深刻化する中で、体調管理の強化が急務となっている。

限られたパイロットで支える航空業界

パイロットのイメージ(画像:Pexels)
パイロットのイメージ(画像:Pexels)

 そのため、航空各社はパイロットの飲酒対策に尽力しているが、ここで問題になるのは、

「パイロットの数が不足している」

という点だ。もし、乗務予定のパイロットが規定外の飲酒をしていた場合、アルコール検査を実施し、検査でアルコールが検出されれば、そのパイロットを乗務から外すことに問題はない。実際、飲酒ではなく、マウスウォッシュなどが原因で検査機が誤作動を起こすという問題もあり得るが、検査手順を見直せば解決可能だろう。

 しかし、パイロットが乗務をキャンセルされた場合、簡単に飛行機を欠航させるわけにはいかない。例えば、東京~札幌線や東京~福岡線のように便数が多く、他の便で乗客の振り替えが容易な路線は少ない。特に国際線では、振り替えができる便が翌日以降になることも多く、競合他社が同じ路線を運航していれば、そちらに振り替えることも考えられるが、航空会社にとっては大きなコストがかかる。

 また、不測の事態に備えて予備のパイロットを空港に配置することにはコストがかかり、人的余裕もない。代わりのパイロットを手配する場合、海外で問題が起きれば日本から派遣する必要があり、これが原因で遅延や欠航が発生することもある。

 こうしたイレギュラーな事態が発生すると、他の路線の運航にも影響が及ぶ可能性がある。航空各社は限られたパイロットで運航を回しているため、このような問題が生じるのだ。

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