交通系ICカードはもう古い? 国交省「完全キャッシュレス決済バス」実験で見えた新たな決済トレンドとは

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2024年、国土交通省が主導する「完全キャッシュレスバス」実証実験が始動。18事業者29路線を対象に、地域経済のデジタル化と業界の人手不足解消を目指すこの取り組みで、さまざまな決済方法が導入され、交通業界の未来が大きく変わろうとしている。

DXでバス業界改革

ベイサイドブルー(画像:ネットスターズ)
ベイサイドブルー(画像:ネットスターズ)

 2024年も年末が迫るなか、注目すべき交通関連の大規模プロジェクトが始まろうとしている。それが、国土交通省が主導する「完全キャッシュレスバス」の実証実験だ。

 このプロジェクトでは、全国の18事業者29路線が国交省により選定され、それぞれ期限付きで完全キャッシュレスの運行が行われる。主な目的は以下の2点だ。

・地域経済のデジタルトランスフォーメーション(DX)の促進
・バス業界の深刻な人手不足への対策

現金の両替や集計作業がドライバーに与える負担を軽減し、業務の合理化を図ることで、業界の

「担い手問題」

を解消する狙いがある。

 特に注目すべきは、国交省が事業者に対して特定の決済手段を指定していない点だ。これにより、事業者は自社の状況に最適な決済方法を柔軟に選択できる。

29路線選定、計画超えの規模

財布とクレジットカード(画像:写真AC)
財布とクレジットカード(画像:写真AC)

 国土交通省は、完全キャッシュレスバスの実証実験に参加する事業者を選定する際、以下の基準を設けていた。

・利用者が限定的な路線(空港・大学・企業輸送路線など)
・外国人や観光客の利用が多い観光路線
・様々な利用者がいる生活路線で、キャッシュレス決済比率が高い路線
・自動運転など他の社会実験を同時に行う路線

当初は、これらの基準に該当する路線を10路線程度選定する予定だったが、最終的に選ばれたのは

「18事業者29路線」

となり、当初の計画を大きく上回る規模となった。また、各事業者が導入するキャッシュレス決済の

「銘柄」

について、国交省からの指定は一切なく、事業者の判断に委ねられている。このため、どのキャッシュレス決済が採用されているのかが注目される。

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