大衆ラーメンから高級天ぷらまで! 「カウンター形式の料理店」が日本文化に深く根付いた根本理由

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大衆的なラーメン店から、ミシュランで星を取るような天ぷらの店まで、我々の生活の中に溶け込んでいるカウンター形式の料理店。日本においてカウンター形式の料理店が発展した背景には、自転車の国産化があった。

カウンター料理店の先進国だった米国

1888(明治21)年のニューヨークビジネス街におけるカウンター料理店(上)、1930年代の「メリーゴーラウンド食堂」(画像:近代食文化研究)
1888(明治21)年のニューヨークビジネス街におけるカウンター料理店(上)、1930年代の「メリーゴーラウンド食堂」(画像:近代食文化研究)

 カウンター料理店は、19世紀の米国で発展した。その代表例はダイナーである。

 ダイナーはもともと移動式の食堂であり、省スペースを目的としたカウンターのみの店舗から始まった。その後固定式の店舗となっても、ダイナーのカウンターは残存する。省力化のためである。

 この頃の米国は慢性的な人手不足に悩まされており、カウンター形式のような、ウエーター・ウエートレスを必要としないさまざまな仕組みが導入された。

 マクドナルドのような、客がトレーに料理を乗せて運ぶ方式は、19世紀末にバルチモア・デーリー・ランチというチェーン店が採用している。同じくトレーを使う、社食や学食でおなじみのカフェテリア方式も、19世紀末のチャイルズレストランというチェーン店に導入されている。

 日本の回転ずしの先駆けともいえる、料理をベルトコンベヤーで回すメリーゴーラウンド食堂(Merry-Go-Round Cafes)も、1930年代の米国において既に登場していた。

 さて、カウンターに座る客の目の前で加熱調理するためには、三つのインフラの普及が前提となる。

・水道
・ガス
・電気で動く換気扇

である。

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