自動車産業の10分の1も、成長は無限大! 農林水産物輸出が切り開く「モノづくり日本」再生への道筋とは?
輸出は10年間で飛躍的に増加

農林水産物・食品の輸出額は、円安の追い風もあり2023年に過去最高を記録し、1兆4547億円となった。2012(平成24)年の実績はわずか4497億円であり、ここ10年間で
「3倍以上」
も拡大していることがわかる。加工食品や畜産品、野菜、果物といった農産物、木材などの林産物、および水産物の輸出額の推移を見てみよう(農林水産省)。
●農産物
・2012年:2680億円
・2017年:4966億円
・2023年:9064億円
●林産物
・2012年:118億円
・2017年:355億円
・2023年:621億円
●水産物
・2012年:1698億円
・2017年:2749億円
・2023年:3901億円
ここ10年間では、どの分野も輸出を拡大していることがわかる。2023年の農産物の内訳と見ると、
・加工食品:5103億円
・畜産品:1321億円
・穀物等:667億円
・野菜・果物等:671億円
・その他農産物(たばこ、緑茶等):1301億円
となっている。加工食品は、日本酒やウイスキーといったアルコール飲料、調味料、菓子、醤油などが含まれており、これらのなかではアルコール飲料が1350億円と最も多い。例えば獺祭で有名な山口県の旭酒造は、2002年の台湾向けの輸出を皮切りに、今では米国、欧州、中国、台湾など30か国・地域以上で販売している。2022年度は、輸出額70億2014万円を記録した。
2023年の実績を国・地域別で見ると。
・1位:中国 2376億円
・2位:香港 2365億円
・3位:米国 2062億円
・4位:台湾 1532億円
・5位 韓国 761億円
となっている。6位以降は、
・ベトナム
・シンガポール
・タイ
・オーストラリア
・フィリピン
と続いており、農林水産物・食品であるがゆえか、輸出先がかたよっているのが気になるところだ。
農林水産物・食品の場合、鮮度や味の維持といった課題もあるが、国や地域との政治的な課題、食品安全基準といった課題もクリアしなければならないため、販路を拡大するのが難しい面もある。そのような状況下であっても地道に販路を拡大しており、欧州連合(EU)でさえ724億円まで伸びてきている。