ハイブリッド車って本当に経済的なのか? 高額なバッテリー交換もあるのに? 環境に良いのは十分理解していますが【リレー連載】ハイブリッド・ア・ゴーゴー!(11)

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2023年度のHVの販売台数は191万台を超え、国内の乗用車販売における比率が初めて50%を超えた。HVは経済性と環境への配慮が魅力で、燃費はガソリン車よりも約30%改善されている。初期費用は高いが、エコカー減税や燃料費の節約によって、トータルでのメリットが期待できる。トヨタ・プリウスなどの成功事例を踏まえると、HVの普及は今後も進んでいくと考えられる。

長距離走行の燃料節約

ガソリン代と節約のイメージ(画像:写真AC)
ガソリン代と節約のイメージ(画像:写真AC)

 HVユーザーは、長距離を走行するほど燃料費の節約効果を実感しているようだ。また、短距離の市街地走行が多い場合にも、燃費性能のよさが明確なメリットとして現れている。特に都市部の短距離走行では、走行時にモーターが主体となり、エンジンをほとんど使用しないため、CO2排出量を抑えることができる。

 一般的に、HVのCO2排出量はガソリン車よりも

「約30%」

少ないとされている。エコ意識の高まりとともに、経済性だけでなく環境への影響を考慮する層も増えており、そのバランスが重要視されている。

 一方で、HVに搭載されているバッテリーの生産や廃棄がもたらす環境負荷も無視できない。リサイクル技術の向上や適切な処理方法の確立が求められている。

 トヨタ・プリウスの累計販売台数は、2022年11月時点で505万台に達している。一方、トヨタが販売したHVの累計販売台数は、2022年3月時点で2000万台を超えている。

 約四半世紀の間に急速に普及したHVは、経済的・環境的な観点から多くのメリットを提供している。初期費用はガソリン車よりも高くなるが、燃料費の節約やリセールバリューを考慮すれば、長期的には経済的な選択肢となる可能性がある。

 また、CO2排出量の削減に寄与する点でも環境への貢献度が高く、これが購入動機の一因になっている。個々のニーズやライフスタイルに応じて、HVは今後も欠かせない選択肢となるだろう。

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