日伊共同「戦闘機開発」見直し報道、英労働党政権 日本にとって全然“対岸の火事”じゃないワケ
2024年7月に労働党が政権を握り、国防方針の見直しが提起された。厳しい財政状況を反映し、GCAPなどの大規模プロジェクト見直しが浮上。ウクライナ支援や軍の戦力向上が優先される中、日本との共同開発の行方が注目される。
アジア重視の国防方針

英国の財政事情を考えれば、これから開発が始まる新型戦闘機プログラムに資金を費やすよりも、
・ウクライナ支援
・英国軍の戦力向上
を優先すべきという意見が出るのも無理がない。
とはいえ、英国がGCAPをどうするかは2025年の国防方針発表を待つしかない。撤退論も出ているが、スターマー新政権は
「アジア重視」
を掲げており、日英関係に深刻な影響を与えかねないプロジェクト撤退を本当に行うのかは疑問が残る。撤退をしなくても、開発費用に関して、日本にさらなる負担を迫る可能性はあろう。いずれにせよ、2025年の国防方針見直しの発表まではどうなるかはわからない。
労働党政権の発足によって、国防方針の見直しが打ち出された。これは英国の国防体制の効率化を図り、ロシアによるウクライナ侵攻への対応を厳しい財政事情のなかで行わなければならない英国の苦しい状況を反映しているといえよう。
しかし、これは英国だけの問題ではない。例えば、日本も2022年の安保三文書発表以降、防衛費の増額を行うとしている。
その一方で、日本の財政事情は相変わらず厳しいままである。日本もGCAPの参加国ではあるが、これは長期に及び、かつ莫大(ばくだい)な費用を有する一大プロジェクトである。中国の脅威を真正面から受けているということもあり、日本国民も防衛費増額方針には賛成が多いが、増税までして防衛費を増額する、つまり負担が増えるというと反対の声が大きくなる。
経済事情によっては、防衛費が選挙の争点となることも十分にあり得る。英国で起こっていることは日本でも起こり得るといえよう。