物流存続に不可欠な“痛みをともなう”大変革の行方【短期連載】フィジカルインターネットの課題を考える(3)

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フィジカルインターネットの議論は始まったばかりだ。旧来の物流システムを革新するがゆえに、否定意見も噴出するだろう。第3話となる本稿では、それでもフィジカルインターネットを実現すべき理由を考える。

世界の規格競争から取り残されないために

 フィジカルインターネットは、先進各国で社会実装に向けたプロジェクトが進行している。

 フランスでは、流通大手のカジノとカルフールがシミュレーションを行い、物流コストは3分の1に、CO2排出量は6割減らすことができるという結果を得ている。

 自動運転・無人運転などと同様に、社会課題を解決するDX分野においては、世界標準規格を巡る競争が始まっている。

 真の物流変革を実現するためには、日本のフィジカルインターネットが海外と同一規格であることが求められる。

 日本が世界に先んじてフィジカルインターネットを社会実装し、日本方式のフィジカルインターネットが世界標準となれば、海外へ技術輸出できるようになり、国内物流企業の海外進出にも大きく寄与するであろう。

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