EV向け「自動車保険」が次々と登場しているワケ 保険業界が直面する課題とは
近年、EVの普及が急速に進むなか、保険業界も新たな対応が求められている。EV特有の電池劣化や静音性による新たなリスクに対処するため、専用の保険商品が続々登場している。
自動運転車向けの保険商品の進展

近年ではEVの登場が顕著だが、将来的には自動運転車が登場し、普及への道も視野に入るほど、技術が進歩している。
その証拠に、富士キメラ総研によると、自動運転車の世界市場は、ハンズオフ運転や車線変更支援などができるレベル2の自動運転車が普及すれば、2030年予測で、レベル2が6037万台、条件付きで自動運転ができるレベル3は571万台、そして完全自動運転が実現するレベル4/5は343万台になると見込んでいる。
こうした技術の進歩が進むなかで、自動運転車向けの保険商品も、従来の保険商品と異なる特性や補償内容が求められている。
まず自動運転車は、センサーやカメラ、人工知能(AI)を駆使して走行するため、従来の車両とは異なるリスクが存在する。自動運転レベル3以上の車両では、人間のドライバーが必要とされないため、事故の際の責任の所在や補償範囲が複雑になる。これに対応するため、保険業界では従来の保険内容を見直し、特に技術的な側面にフォーカスした保険商品が望まれる。
さらに自動運転車はインターネット接続が必須であるため、
・サイバー攻撃のリスク
・定期的なソフトウエアアップデート
が必要であり、システムが故障した場合の補償も用意しなければならない。
以上のように、自動運転車向けの保険を用意する必要があるが、日本国内ではいまだに自動運転車のインフラ整備が進んでいないこともあり、保険業界では自動運転車の保険基準を統一するための国際的な協議や標準化作業が進行中。今後の法改正や規制の動向が注目されている。