大阪万博「シャトルバス運転手」が全然集まらないのは、やはり“民営化の呪い”なのか?
2025年の大阪・関西万博が近づくにつれ、万博協会がシャトルバスの運転手の確保に苦労している。府内のバス会社への協力要請も思うように進まず、万博輸送計画の大きな障害となっている。
万博協会の甘い見積もり

2024年1月に地域公共交通総合研究所が公表した全国308のバス事業者を対象に運転手不足に関するアンケートを実施し、応じた事業者の99%が『不足』と回答した(『毎日新聞』2024年1月12日付朝刊)。全国、どこのバス会社も万博シャトルバスに人員を割けるだけの余裕はないのが実情だ。
そもそも、こうした状況は最初から想定されていたはずだ。関西圏でのバス運転手の不足はコロナ以前より既に深刻なものになっていた。
『朝日新聞』2019年8月27日付朝刊では、バス会社各社が、待遇を大幅に改善して運転手確保に躍起になっていることが報じられている。この記事では
「京阪バス(京都市)は8月から、まずは契約社員で採ってきた新人運転手を採用時から正社員として迎えることにした。初任給も月17万円から1万5千円増の18万5千円へ引き上げた」
「阪急バス(大阪府豊中市)や西日本ジェイアールバス(大阪市)も、今春から採用時の雇用形態を契約社員から正社員に切り替えた」
としている。
こうした待遇改善が実施されながらも、依然として運転手不足は続いていた。しかし万博協会が2022年10月に示した「大阪・関西万博来場者輸送具体方針(アクションプラン)初版」では、運転手不足の問題には触れられていない。運転手不足があきらかになった2023年11月に示されたアクションプランの第三版でようやく
「運転士不足の問題から、桜島駅シャトルバスをはじめ、各駅シャトルバスの輸送力確保が困難となるため、関係機関が連携して運転士不足に対する対策を検討」
と言及している。万博協会の見積もりは、あまりにも甘かったといわざるを得ない。