盗難車犯罪の温床「違法ヤード」 解体された自動車が海外輸出される残酷現実、規制強化で本当に防げるのか
日本の自動車ビジネスにおいて重要な役割を担っている金属スクラップヤードが、多くの問題を引き起こしている。その理由は主にふたつある。
巻き起こされる環境問題

日本の自動車ビジネスにおいて重要な役割を担っている金属スクラップヤードが、さまざまな問題を引き起こしているのはどういうことなのか。理由は主にふたつある。
第一の理由は「環境問題」である。金属スクラップヤードは、廃車を解体するという性質上、騒音や廃棄物処理の問題が発生しやすい。法律に従って適切に処理されれば問題はないが、周辺環境の悪化を指摘する声もある。
具体的には、
・騒音や振動
・土壌の油汚染
・火災
・外囲いの高さを超えた廃車の積み重ね
・廃車の倒壊の危険性
などが、2023年の条例制定時に複数指摘されていた。このたび制定された規制条例には、まず第一に、ヤードを設置するには、新たに県の許可が必要になることが盛り込まれている。これは既存の施設にも適用される。
さらに、新規設置の場合は近隣住民への説明会の開催も義務付けられる。前述の問題に関する具体的な規制は、近い将来策定され、業者に通知される。今回の条例の施行には、無許可営業や改善命令違反に対する懲役や罰金などの厳しい罰則も含まれる。
ちなみに、千葉市と袖ケ浦市はすでにこのような規制条例を制定している。今回の措置で、既存の条例に県条例が加わったことになる。ただし、設置許可を受けられる地域については微妙な違いがある。
基本的には県条例が優先される。必要に応じて、市側から県条例の適用除外を申請することもできる。つまり、条例を実効あるものにするために、地域の実情に応じて柔軟に適用できるのである。