「車内で動き回るな」「釣り銭用意して」 バスドライバーを悩ませる乗客の迷惑行為の数々! 人員不足の原因は給料だけじゃなかった【連載】ホンネだらけの公共交通論(8)

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バスドライバーの賃金が同年代の他業種より低いことは、さまざまなところで言及されている。しかし、あまり注目されていないのは「重労働」である。

求められる乗客の支援体制

路線バス(画像:写真AC)
路線バス(画像:写真AC)

 さらに、ドライバーの労働環境の問題もある。2024年問題は、ドライバーの残業時間規制、退勤から次の勤務までの休息時間が従来の8時間から最低9時間、推奨される基本休息時間11時間と長く取れるようになったこともあり、働き方改革のひとつである。

 しかし、安全第一の方針のもとでは、前述のようにストレス要因が極めて多く、担当路線も細長い。また、道幅が狭いなど労働条件が過酷になるケースも多い。このような環境がドライバーのストレスを増大させ、さらには身体そのものに健康上のリスクをもたらすことは想像に難くない。

 幹線道路を走る路線バスは、交通渋滞により長時間連続勤務を余儀なくされることもあり、十分な休憩時間の確保が難しい。一般的な路線バスの場合、

「私は連続乗務しているので、ここで30分休ませてください」

というわけにはいかず、低賃金のなかで尊い人命を預かるという重責をドライバーは担っている。結局、路線バスが安全に運行されることが、ドライバーと乗客双方の“幸福”なのである。

 ドライバーが安全運転に集中できる環境づくりを支援することも重要だ。そのためには、一般市民や私たち乗客の意識を高めることが重要であり、筆者も改めてこの問題を提起したい。

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