ガザ問題で強硬姿勢! 「イスラエル企業」と近くなりすぎると、日本の評判はイスラム諸国で失墜する

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イスラエルはテクノロジー分野で世界の最先端を走っており、イスラエルにアプローチする日本企業も増えている。しかし問題は、関係強化が行き過ぎることだ。

伊藤忠アビエーションの決断

伊藤忠アビエーションのウェブサイト(画像:伊藤忠アビエーション)
伊藤忠アビエーションのウェブサイト(画像:伊藤忠アビエーション)

 そして、影響は日本企業にも及んでいる。

 伊藤忠商事の子会社である伊藤忠アビエーションは2024年2月、イスラエルの軍事企業エルビット・システムズと締結している協力関係を2月末までに終了すると発表した。

 伊藤忠アビエーションは防衛装備品の供給などを担ってきたが、今回は防衛省からの依頼に基づき、自衛隊が使用する防衛装備品を輸入するためエルビット・システムズと協力関係の覚書を2023年3月に交わしたが、突然の終了となった。

 今回の終了について、オランダ・ハーグにある国際司法裁判所が2024年1月、イスラエルに対してジェノサイドを防止するためあらゆる措置を取るよう命じたことを踏まえ決定したと同社は説明し、エルビット・システムズ社との提携関係は今回の紛争に一切関与するものではないと強調した。

 伊藤忠アビエーションの今回の判断は、人道や人権的側面から考えても賢明な判断だった。近年、バイデン政権が中国・新疆ウイグル自治区における人権状況を問題視し、同自治区での強制労働が関わるあらゆる製品の対米輸出に制限を加えたように、各企業には高い

「人権デューデリジェンス(企業がビジネスパートナーを含むサプライチェーンにおける人権侵害をチェックし、その防止・改善に努めること)」

が求められている。

 イスラエルへの国際的な非難が強まり、それが経済の領域にも影響が及ぶなか、その状況でイスラエル企業とビジネスを継続すれば返って伊藤忠アビエーションの企業価値やブランドが損なわれるリスクがあり、同社はそれを回避するため今回の判断に至ったことが考えられよう。

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