世界のコネクテッドロジスティクス市場規模、2030年までに約6000億米ドルへ 年平均成長率は10%
米調査会社が16日、世界のコネクテッドロジスティクス市場に関する分析リポートを公開した。IOT接続されたデバイスの台頭とハイテク自動車の増加が、数年間で世界市場を押し上げる。統一されたガバナンス基準がなければ、世界市場の成長は鈍化する可能性も。
世界市場を押し上げる要因
米調査会社Panorama Data Insights(パノラマデータインサイト)は2022年2月16日、世界のコネクテッドロジスティクス市場に関する分析リポートを公開した。
コネクテッドロジスティクスとは、無線自動識別(RFID)利用やIoT(モノのインターネット)、ビッグデータ、AI技術を使って物流自体の価値や顧客価値を高められた物流のこと。同リポートでは、IoT接続されたデバイスの台頭とハイテク自動車の増加が、今後数年間で世界市場を押し上げるとしている。
世界のコネクテッドロジスティクス市場規模は、2030年までに5847億6100万米ドルに達し(2021年:2479億9600万米ドル)、2022年から2030年までの複合年間成長率(CAGR)は10%と予測されている。
センサーのコスト低下によって、市場を推進するための運用効率に対するニーズが高まっている。しかし、統一されたガバナンス基準がなければ、世界市場の成長は鈍化する可能性もある。
コロナ禍は、貨物利用率に影響を与えている。その主な原因は
・ドライバーの不足
・不要不急の商品の生産制限
・トラックレンタル料や航空運賃の高騰
となっている。
物流は国内総生産(GDP)や失業率の主要な指標となるなど、経済において重要な役割を担っており、コネクテッドロジスティクス市場では、アジア太平洋地域が最も速い速度で成長すると予想されている。