物流危機における「フェリー輸送」の可能性! 運賃高騰の懸念もあるが、有効な解決策となれるのか

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長距離トラックの直接的な代替手段として、「長距離フェリー」という案が早くから浮上していた。総輸送時間はトラックだけよりも長くなるが、交通渋滞の問題はなく、安定した運行が確保される。

航路整備の重要性と運賃の壁

フェリーの車両甲板(画像:写真AC)
フェリーの車両甲板(画像:写真AC)

 その結果、フェリーを利用して製品を輸送するメーカーも増えている。ただし、これはある条件下でのみ可能なことである。

 それは、製造工場と消費地を結ぶフェリーの航路が整備されていることだ。例えば、現在、日本各地を結ぶ長距離フェリー航路は、以下の合計15航路ある。

・東京~徳島~新門司:オーシャン東九フェリ-/オーシャントランス
・大洗~苫小牧:商船三井さんふらわあ
・苫小牧~仙台~名古屋:太平洋フェリー
・横須賀~新門司:東京九州フェリー
・敦賀~新潟~秋田~苫小牧東:新日本海フェリー
・敦賀~苫小牧東:新日本海フェリー
・新潟~小樽:新日本海フェリー
・舞鶴~小樽:新日本海フェリー
・大阪~別府:商船三井さんふらわあ
・大阪~新門司:名門大洋フェリー
・大阪~志布志:商船三井さんふらわあ
・神戸~新門司:阪九フェリー
・神戸~宮崎:宮崎カーフェリー
・神戸~大分:商船三井さんふらわあ
・泉大津~新門司:阪九フェリー

 ここで気づくのは、大阪・神戸から北九州・新門司、敦賀・舞鶴・新潟などから北海道への航路が多いことだ。製造拠点や消費拠点が関西や北九州、あるいは北陸や北海道に集中している企業にとって、トラック輸送のみからフェリー輸送に切り替えるメリットは大きい。

 ちなみに、トラック輸送とフェリー輸送の併用は、2024年問題がクローズアップされた2022年頃から頻繁に話題になっていた。また、フェリー各社も当時から積極的な広告・マーケティングを行ってきた。しかし、フェリーのトラック積載キャパシティの割にはなかなか満員にならなかったという。

 その理由は何だったのか。おそらく、運賃が高かったのだろう。

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