1972年発表! 田中角栄「列島改造論」は借金・利権の元凶か、それとも過疎地の“救世主”だったのか

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田中角栄の『日本列島改造論』で提唱された理念と、その後の公共事業との間には多くの食い違いがある。本稿では、これらを振り返る。

2024年問題と地方の課題

物流トラック(画像:写真AC)
物流トラック(画像:写真AC)

「列島改造論」の時代から、今に至るまで地方をどうするかが問題となっていた。この間、東京への一極集中を避けるために、「列島改造論」だけではなく、首都機能移転、地方分権化など、さまざまな政策が打ち出されていた。

 しかし、平成、令和を迎え、地方をどうするかという議論は低調になっている。選挙を見ても、その時々の政策課題への対応が中心となっており、地方分権など大掛かりな政策課題が議論されることはほとんどない。

 とはいえ、この問題は避ける訳にいかない。2024年1月に発生した能登半島地震は過疎地を直撃した。

「過疎地の復興をどうするのか」

という問題は喫緊の課題となっている。

 一方、物流業界や交通業界では2024年問題、すなわち人手不足の問題が取り沙汰されている。特に地方でこの問題は深刻であり、交通関係、物流関係の事業者は人手不足と赤字を抱え、そのなかでどう地方交通、物流を維持するのかという課題を突き付けられている。

 こうしたなかで、地方をどうするのか。「列島改造論」とは異なる新たな理念を日本が打ち出していかなければならない。先送りにするにも限界を迎えているのである。

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