ボルボがわずか1年で「大型EVトラック」改良 脱炭素化を加速する欧州メガトレンドとは?
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ボルボ・トラックは、北米市場で販売する「VNRエレクトリック」の改良版を発売。航続距離は最大440km(275マイル)、バッテリー量は最大565kWhまで拡大。積極的な脱炭素化への取り組みの背景にある欧州委員会の動向とともに紹介する。
将来は「内燃機関車の生産 実質禁止」も?

その後の2020年9月、2030年の温室効果ガス排出削減目標を1990年比で少なくとも55%とする提案を発表。2020年12月には、欧州自動車工業会(ACEA)の会員であるイベコ、スカニア、ダイムラー、ダフ、フォード・トラック、ボルボ、マンの商用車メーカー7社で、2040年までに全ての新車について脱化石燃料を実現すると発表した。
そして2021年7月には、2035年までに全ての新車のゼロエミッション化とする環境対策政策パッケージ「Fit for 55」が欧州委員会で提案された。
これはまだ議論中のものだが、「新車のCO2排出量を2021年比で2030年までに55%削減、2035年までに100%削減」という目標を達成するために、2035年以降はハイブリッド車を含めた全ての内燃機関車の生産を実質禁止するという野心的な内容となっている。
今後もこうした脱炭素化の動きは欧州を中心として戦略的に動いていくことが予想され、各社の脱炭素化実現への取り組みも含め、引き続き要注目領域だと言える。