日本のクルマ文化は「金持ち」だけのものではない! 海外から一目置かれる今こそ、地方創生に力を入れてはどうか
海外では、日本の自動車文化に対するリスペクトは高い。東京オートサロンでもさまざまなクルマが展示された。このようなモータースポーツイベントは、今後東京だけでなくほかの地域でどのように展開されていくのだろうか。
地域住民も熱狂、地方での展開期待

こうやって並べていくと、インバウンドを含めた富裕層がターゲットとなってきていることがわかる。確かに海外ではモータースポーツは富裕層のレジャーといった感もある。しかし、日本のクルマ文化は決して
「富裕層だけもの」
ではない。
大型施設や大都市での動向に目を奪われるが、今、地方の山間部においてモータースポーツで地域住民も一緒に盛り上がるイベントが開催されている。F1が国内で最盛期だったころと比較すればモータースポーツ熱も落ち着いているが、モータースポーツの持つ高揚感は今も変わらない。
2023年11月16~19日の4日間には、FIA世界ラリー選手権(WRC)2023シーズンの最終戦となる「フォーラムエイト・ラリージャパン2023」が愛知県豊田市を中心に岡崎市、新城市、設楽町、岐阜県中津川市、恵那市で開催された。
レースは豊田スタジアムをメイン会場に、さまざまな街の一般公道が舞台となる。そのなかでも特に注目を集めたのが三河湖SS内の熊野神社前の交差点だ。地元の人たちが「神社ンクション(神社 + ジャンクションの造語)」と名付けPRしてきた。熊野神社の鳥居の目の前をラリーカーが疾走するさまはここでしか楽しめない光景で、地域住民も盛り上がった。
2024年11月には岡山県真庭市の木山街道で「MHヒルクライム/真庭速祭」が開催される予定だ。このイベントは元々2014年に雑誌「モーターヘッド」が主催した人気ヒルクライム動画「Motorhead Hill Climb Sponsored by Recaro」の続編にあたるもので、今回は一般観覧者を呼び込むリアルイベントとなっている。
このようなモータースポーツのイベントが今後、地方でどのように展開されていくのか、注目していきたい。