内向き日本人の大反省! 「スマホ」を捨てて、そろそろ旅に出てみないか?【リレー連載】平和産業としての令和観光論(5)
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コロナ禍や世界各地の戦争を乗り越え、観光が平和と国際協力に与える影響を探るリレー連載。異文化理解や対話の促進を通じて、観光は「平和産業」としてどのような役割を果たすべきかを検証する。
自治体・団体が育む平和の種

世界を旅したいと思う若者は、放っておいても自主的に旅をするだろう。しかし、多くの場合は何かしらのきっかけを必要とするのではないだろうか。きっかけを用意するという点において、自治体や公益団体が実施している交流事業の果たす役割は大きい。
例えば高校生平和大使は、1998(平成10)年から現在まで続いている平和事業のひとつだ。公募で選ばれた高校生が、国連欧州本部訪問、高校生1万人署名活動と、平和について考えるそして行動するプログラムである。
しかしながら、高校生平和大使派遣実行委員会が組織されているのは、広島、長崎を含めた16都道府県のみという現状がある。外務省のウェブサイトに
「日本は、戦後一貫して平和国家としての道を歩み」
とあるにもかかわらずだ。
なかには、独自で事業を行っている地方自治体や団体もある。熊本市は、1992年のドイツ・ハイデルベルク市との友好都市締結以降、青少年教育の一環として高校生の相互交流を実施している。「異文化に対する理解を深めてもらうとともに、広い国際的視野を身につけた青少年の育成」が目的だ。
また、日本国際生活体験協会(EIL)は、1956(昭和31)年に石川県金沢市で設立された、日本でも古い国際交流団体のひとつだ。EILは、創始者でありかつホームステイという言葉の生みの親であるワット博士の
「生活体験を通じて、相互理解を深めることで、市民レベルからの世界平和を実現する」
という理念に基づいている。今の時代、まさに求められている理念といえる。