「公営バス運転手 = 年収1000万円」というデマ いまだ蔓延する現業公務員“超高給説”を解体する
SNS上で「現場社員」の給与に関する議論が盛り上がった。かつては「バス運転手、給食調理員、清掃員は年収1000万円」という“神話”が広く信じられていた。
SNSで揺れる「現業職員の給与論」
![公営バスのイメージ(画像:写真AC)](https://merkmal-biz.jp/wp-content/uploads/2024/02/240202_gengyo_01.jpg)
2023年末、「現業職員」の給与に関する議論がSNS上で盛り上がった。現業職員は地方公務員で、技術者、監督者、行政事務職員以外の単純労働に従事する職員を指す。具体的には公用車・バス運転手、電車運転士、学校用務員、清掃員、ごみ収集員、給食調理員、道路維持管理員、公園管理員などだ(各自治体によってさまざま)。
きっかけは、あるユーザーの
「今世紀初頭、『ごみ収集員の年収が700万円、給食調理員の年収が800万円なんて信じられない、けしからん』という声が上がっていた」
といったような投稿だった。この投稿には
・その結果、誰も幸せになれないディストピア(暗黒世界)が生まれる
・不足しているブルーカラー職の給料を上げるべきだ
・いまや給食のおばちゃんも、おじさんも、お兄さんも、お姉さんも、みんな300万円の会社員だ
・他人の幸せは自分にとって「損」だと考える人がいる
といったようなさまざまな声が集まった。かつて
「バス運転手、給食調理員、清掃員は年収1000万円」
という“神話”が広く信じられていた。今でもそう批判する人は少なくない。