「動物が可哀想」じゃ済まない ヒグマvsドローン 深刻な鳥獣被害とその駆除方法とは
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鳥獣被害といえば、2023年最も話題になったのはクマだろう。そんなクマの調査にもドローンが活用されていることをご存じだろうか。
人とクマの共生

北海道に生息するヒグマは、古くからアイヌ民族たちによって森のなかで最も位の高い
「キムンカムイ = 山の神」
としてあがめられてきた。捕らえたヒグマや育てた子グマを殺すことで、その魂を神々の国へ送り届けるという狩猟信仰に基づくものだった。「イオマンテ」と呼ばれる霊送りの儀式を行うことで、神々との良好な関係を保ち、魂がこの世に戻ってくることを願ったのである。
一方、人里まで下りて来て危害を加える凶暴なヒグマは、「神から見放された不幸なクマ」として、処分しても儀式を行うことはなかった。人とよい関係が築けるかどうかで扱いを変えるアイヌ文化では、同じヒグマのなかにも明確な線引きがあったようだ。
世間を騒がすクマ問題。冬に入り少しずつ落ち着いてきたものの、夏場は連日「市街地へのクマ出没」が取り沙汰され、すっかり
「クマ = 怖いもの」
という意識が根付いてしまったように思える。一方で、7月に札幌市が親子グマを駆除する方針を示した際、
「残酷だ」
「子グマまで殺すなんて悪魔か」
などのクレーム電話が殺到したという。が、こういった声はまったく無関係な市外の人から寄せられていたという話もあり、何ともいえない気持ちになる。
クマは私たちの身近に生息しているかもしれないが、怖い、いとおしい、かわいそう、とひとくくりにするのは「間違った」見方かもしれない。人間にもいろいろいるように、クマにも害をなすクマとそうでないクマがいる。その背景には、田畑や山を利用する人の減少など、人間の生活様式の変化もある。さまざまな原因や現状を踏まえながら、人とクマがどう共存していくかを考え続ける必要がある。