飛行機の「ペット同伴」 SNSでどんなに批判されても、気にせず推進すべき理由

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1月2日、羽田空港のC滑走路で海上保安庁の航空機とJALの旅客機が衝突した。この事故で貨物室に預けられた乗客のペット2匹が死亡、これをきっかけに、SNSを中心に「ペット同伴」について多くの議論が巻き起こった。

スターフライヤーの取り組み

「FLY WITH PET!」(画像:スターフライヤー)
「FLY WITH PET!」(画像:スターフライヤー)

 こうしたなか、スターフライヤー(福岡県北九州市)は国内線定期路線でペット同伴サービスを航空会社として初めて導入。2022年3月より、「FLY WITH PET!」を開始している。このサービスには次の条件がある。

・ペットは各便1匹までとする
・ケージの大きさは50cm×40cm×40cmとする
・規定内であれば犬でも猫でも可
・座席は最後列27列目の窓側(座席AまたはF)を利用。ケージはシートベルトで座席に固定しなければならない
・飼い主はペットの隣の座席BまたはEに座り、フライト中にペットをケージから出すことはできない

 サービス導入に先立ち、スターフライヤーは2021年から数回の検証飛行を行った。これをもとに、自社で備えるケージを毛が飛び散りにくい素材に変更するなどの対策を講じた。その結果、トラブルや苦情は報告されず、国内定期路線では初めて羽田~北九州線に就航した。

 また2024年1月15日からは、国内線全路線にサービスを拡大している。

同伴搭乗の期待と背景

「愛犬を連れての旅行を計画しているか」という質問に対する調査結果(画像:ペットメディカルサポート)
「愛犬を連れての旅行を計画しているか」という質問に対する調査結果(画像:ペットメディカルサポート)

 客室へのペット同伴搭乗は、今後、国内航空各社が導入することが期待される。その背景には、

「ペットを家族として迎える人が増えている」

ことがある。ペットフード協会(東京都千代田区)が発表した「全国犬猫飼育実態調査」によると、10年前の2013年には犬約871万4000頭、猫約840万9000頭だったのに対し、2023年には犬約684万4000頭、猫約906万9000頭になるという。犬の購入世帯数は減少し、猫の飼育世帯数は横ばい傾向にある。

 一方、ペットにかける金額は増加している。調査によると、犬・猫ともに1か月あたりの総支出額は次のように推移している。

・犬:2019年1万2594円、2023年1万6156円(128%)
・猫:2019年7962円、2023年1万171円(同)

 つまり、ペットの飼育頭数は減少しているものの、家族の一員であるペットにお金を惜しまない飼い主が増えているのだ。そのなかで、旅行先でもペットと一緒に出掛けたいという欲求が出てくるのは当然だろう。

 2023年10月、ペット保険「PS保険」を提供するペットメディカルサポート(港区)は、「愛犬を連れての旅行を計画しているか」という質問に対する調査結果を発表した(全国の20~69歳の犬の飼い主571人)。

・計画している:21%
・具体的な計画はないが、行きたい:43%

このふたつの回答を合わせると、全体の64%の飼い主が愛犬を連れて旅行に行きたいと考えていることになる。

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