ドイツ政府が「EV購入補助金」を突然打ち切ったワケ 財源確保の意外な落とし穴とは

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ドイツ政府が突如、新型EV購入補助金の打ち切りを発表し、国内で反発と波紋が広がった。この騒動の背景には何があるのか。

各国の財源と補助金支給額

シュルツ首相(画像:ドイツ政府)
シュルツ首相(画像:ドイツ政府)

 筆者(小城建三、自動車アナリスト)が各国の財源と補助金支給額を調べたところ、次のような詳細が判明した。

●米国
 2022年8月に成立したインフレ抑制法により、3910億ドル(約56兆7000億円)の歳出が気候変動対策に充てられ、そこからEV1台あたり最大7500ドル(約109万円)の税額控除が行われている。

●日本
 基本的に年度ごとに予算が配分され、2023年度の「グリーンエネルギー自動車導入促進補助金」の当初予算は約900億円、2024年度補正予算案では1291億円が計上され、補助上限額は85万円(EV)、55万円(軽EVおよびPHV)となっている。

●中国
 2010年から始まったEV購入補助金(PHVは最大5万元〈約100万円〉~、EVは最大6万元〈約120万円〉)と購入税免除(10%)は2023年末でいったん終了した模様だ。中国政府は、新車販売に占める新エネルギー車(NEV)の割合を2025年までに少なくとも20%以上、2030年までに40%以上、2035年までに50%以上に引き上げることを目標として掲げており、補助金などの政策が再び導入される可能性もある。中国の場合、補助金は中央政府から支給されるため、ドイツほどひどい状況にはならないだろう。

●英国
 欧州のなかで特にEVが普及しており、中国と同様に購入補助金が1台あたり最大5000ポンド(約93万円)だったが、その後段階的に減額され、2022年には乗用車への補助金が廃止されている。今後は、タクシー、オートバイ、バン、トラックなどの商用車・福祉車両への補助金として約3億ポンド(約555億円)の予算が発表されており、いずれも英国政府予算から捻出される。

各国の財源を鑑みると、今回ドイツで混乱を招いたようなケースはまれだと思われる。

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