運送会社に忍び寄る危機 話題の「フィジカル・インターネット」は、単に業界の“アマゾン化”を推し進めるだけではないのか?

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新物流ネットワーク「フィジカル・インターネット」は冷静になって考えると、つまるところ「アマゾンの配送システムの普遍化」といえなくもない。いったいなぜか。

PIのメリット

フィジカルインターネットセンター(画像:フィジカルインターネットセンター)
フィジカルインターネットセンター(画像:フィジカルインターネットセンター)

 フィジカルインターネットセンター(東京都中央区)のウェブサイトでは、いくつかの海外の事例が紹介されている。

 ケベック(カナダ)からロサンゼルスの事例では、今までは約5000kmをひとりのドライバーで運んでいたが、

「17人のドライバーによるリレー方式」

に変更している。ドライバーひとりだと、途中で休憩や睡眠時間が必要となるため約120時間要していたが、リレー方式では約60時間に半減した。トラックの稼働率が向上するとともに、ドライバーの負担も軽減されるのはいうまでもない。

 また、フランスの事例では、大手流通業のカルフールとカジノが物流拠点を整理したうえで相互利用して、共同配送を実施した。その結果、倉庫数が2社合計で58か所から37か所に減少し、かつ在庫量も60%以上削減され、トラックの走行距離が15%減少した。

 いずれも事例も、PIの完成形態ではないものの、ドライバーのリレー方式、配送拠点や配送網の共用が、物流の効率化や生産性向上に資することを示唆している。

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