駅や電車内の「無料Wi-Fi」が徐々に姿を消しているワケ
東京メトロや京急、つくばエクスプレスなど、電車や駅での無料Wi-Fiサービス終了が相次いでいる。電車や駅だけでなく、コンビニエンスストアで提供されている無料Wi-Fiサービスも軒並み終了している。いったいなぜか。
各企業の動き

5Gの登場やコロナ禍の影響でユーザー動向が変化する一方で、新たな可能性も広がっている。
新幹線や一部の有料特急では現在も無料Wi-Fiが提供されており、近年JR東日本の中央線快速に導入されるグリーン車でも利用できるようになる。また、京王線の有料座席車「京王ライナー」でも利用できるようになる。
さらに、この流れはJR西日本でも同様だ。2018年頃から導入が始まった有料座席サービス「Aシート」では、無料Wi-Fiサービスが利用できる。JR西日本の普通列車では初となる「全席コンセント付き」のAシートは、動くコワーキングスペースとしても利用できる。
そして2023年2月には、Aシート新造車両も登場。無料Wi-Fi接続など従来のパッケージはそのままに、大型テーブルや荷物スペースの設置など、より便利に使えるよう配慮されている。また、同時期のダイヤ改正では、本数を増やした。このように、通勤客の利用が多く見込まれる路線を中心に、無料Wi-Fiの導入が進められている。
無料Wi-Fiには「外出先でも高速回線を楽しめる」という魅力があるが、通信速度がより速い5G回線やコロナ禍などの影響により、「通勤中や外出先でもパソコンで仕事ができるようになる」という点に注目が集まった。
そして、コロナ禍のピークが過ぎたことで、訪日観光客はさらに増加。無料Wi-Fiの需要は再び高まる可能性がある。今後もスポットが増えるかもしれない。
※記事内の使用データを12月2日に変更しております。