「駅前商業施設」にはどんな店が欲しい? 少子化が進む日本で本当に求められる業態とは

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鉄道事業者にとって、沿線人口の減少は事業収入の減少に直結する。今後、沿線住宅地の施設整備にはどのような機能が盛り込まれるのか。

児童手当の拡充や経済的優遇策

国籍別合計特殊出生率。各国統計調査を基に作成(画像:中村圭)
国籍別合計特殊出生率。各国統計調査を基に作成(画像:中村圭)

 日本では少子化について問題視されてきたが、2022年に年間出生数がとうとう80万人を切り、統計を始めた1899(明治32)年以降、最低の77万759人となったことから、その深刻さが現実味を増してきている。

 このような状況を受けて、今年に入り岸田内閣が「異次元の少子化対策」を打ち出したことが大きな話題になったが、実際に行動に出ているのは地方自治体である。国に先立ち、地方自治体では所得制限を設けない児童手当の支給など児童手当の拡充や、給食の無償化、学費の無償化などの経済的な優遇策が次々に競うように打ち出されている。「子育てするなら当市(当区、当町)で!」と、子育てファミリーへアナウンスする自治体も増えており、まるで地方自治体間での

「子育てファミリーの奪い合い」

の様相を呈している。

 ひとりの女性が一生の間に生む子ども数である合計特殊出生率を見ると、2022年は過去最低だった2005(平成17)年と同水準の1.26となり、前年の1.30から減少している。人口置換水準(2.07)はすでに下回っている状況だ。

 世界の主要国でも少子化は課題となっているが、主要国の合計特殊出生率と比較して見ると(2020年データで比較、日本は1.33)、日本は特に低いレベルである。近年の出生数の減少を受けて、これからの子育て世代も減少していき、人口減少には拍車がかかる。自治体がやっきになるのもうなずける。

 鉄道事業者においても、沿線人口の減少はそのまま事業収入の縮小につながる深刻な問題である。さらに、新型コロナウイルスの感染拡大によって、リモートワークが急速に普及し、コロナが収束傾向になってもリモートワークは一定の企業で継続されているため、鉄道を使用して通勤する機会も減少している。都市から地方へ移住する企業や人も見られる。大都市のベッドタウンを抱える沿線では、現状のマーケットを維持するために、新たな住民を呼び込むための施策が急務といえる。

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