「駅前商業施設」にはどんな店が欲しい? 少子化が進む日本で本当に求められる業態とは
鉄道事業者にとって、沿線人口の減少は事業収入の減少に直結する。今後、沿線住宅地の施設整備にはどのような機能が盛り込まれるのか。
駅前商業施設で展開される学びの場

さらに新しい動きが見られる。
小田急電鉄では、小田急江ノ島線善行(ぜんぎょう)駅西口の商業施設「小田急マルシェ善行1」に、小学4年生から中学3年生までを対象としたオルタナティブスクール「AOi(アオイ)スクール」を9月15日にプレ開校している。これは2024年の同スクールの本開校に向けた試験的な試みである。
オルタナティブスクールは、
「小中学生の不登校」
という近年増加傾向の社会課題に対し、不登校の時間で将来の自立を支援していく学びの場である。
週2日午前・午後に実施するスクールでは特段のカリキュラムを設けず、スタッフやクラスメート、書籍との触れ合いなどを通じて、子どもの興味関心や自由な学びを引き出す。岡山県の「無花果(イチジク)もえぎ フリースクール」を運営する無花果株式会社(岡山市)と業務提携して運営。すでに「AOi スクール」には、全国から期待や問い合わせの声が数多く集まっているという。
駅前商業施設にこのような施設が導入されるのは非常に斬新な取り組みといえるだろう。人の行き来が多く、集客を旨とする商業施設に導入されることに意外性を感じる人もいるかもしれない。
しかし、このようなニーズが確実にあり、社会的な意義があることに基づいたものといえる。駅前商業施設も従来の発想を超えて、新たなニーズに応えていく必要性があるのだろう。