機体墜落もくろみ、非番パイロットが「エンジン停止」未遂 アラスカ航空傘下のホライゾン航空、今こそ「航空テロ」の歴史を振り返ろう

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米国ワシントン州エバレット発サンフランシスコ行きの航空機内で、コックピットにいた「非番のパイロット」が飛行中に突然エンジンを止めようとした。航空テロ事件を振り返る。

今も残る潜在的危険性

飛行機(画像:写真AC)
飛行機(画像:写真AC)

 さらに近年では、ニューヨークの連邦地検は2020年12月、9.11同時多発テロのように旅客機を高層ビルに激突させるテロを計画していたとして、アルシャバブのメンバーを起訴した。

 この男はアルシャバブ幹部の支持によりフィリピンに入国し、フィリピン国内にある航空学校で2017年から2019年にかけて飛行訓練などを学んでいたが、同時に米国で航空テロを成功させるため、米国内の大都市にある高層ビルの情報、飛行機のコクピットに侵入する方法なども入念に調べていたという。この男は別の容疑でフィリピンから国外追放され、その後米国に移送された。

 今日、9.11同時多発テロを経験した国際社会では、航空テロ対策が強化され、テロ組織にとって航空機を利用したテロは極めてハードルが高いといえよう。しかし、航空機を狙ったテロを実行しようとする意思をテロ組織が放棄したわけではなく、その潜在的危険性は今日でも変わらず残っている。

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