アマゾン配達員を襲う「下請けいじめ」「AI支配」の波 海外では“現代の奴隷”との声も 自衛手段はあるのか?
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10月のはじめ、個人事業主であるアマゾン配達員が、業務中の負傷について横須賀労働基準監督署に労災認定されたと報道された。個人事業主は、本来ならば労災の対象外である。しかしながら、労基署はこの業務中に負傷した配達員を「指揮命令により働く労働者」に該当すると判断したのだ。
配送員はもはや“現代の奴隷”

実は、アマゾンの配達員に関する問題は世界中で発生している。
フォーブスジャパン(2023年5月25日)の記事によると、米国でアマゾンの配達員が、「尿ペット」を強制されたと集団訴訟を起こしたそうだ。この訴えによると、アマゾンの過酷な労働ノルマと監視により、仕事中にトイレに立ち寄ることさえできない非人道的な扱いを受けたという。
おそらく、アマゾンのコマーシャルの「よりよい毎日を一緒に」のなかに、配達員は含まれていないのだろう。またドイツでは、AIによる配送ルートの指示による弊害も報告されている。
例えば、配達先は住所で指示されるものの、計算上の配達時間にマンションやアパートの階が考慮されてない。1階と高層階では当然配達時間が異なるにもかかわらずだ。このため、アマゾンのAIが求める時間内に配達できないこともあり、時間超過分の残業代金が支払われなかったりする。
特に、ブラックフライデーやクリスマス時期には荷物の量が膨大となりさらに状況は悪化するそうだ。ブラックフライデーは、配達員にとっては
「ブラックな労働環境」
という意味で、まさにブラックフライデーなのだ。
さらにドイツでは、他国から来たドイツ語ができない労働者が過酷な労働環境の被害者になりやすいという。それは、スマートフォンと自動車さえあればドイツ語が話せなくても仕事ができるため職にありつきやすい反面、ドイツ語が話せないことから労働条件に関するトラブルについて対処できないからだそうだ。
つまり、言葉の壁で自ら行動を起こせない弱い立場の人ほど、労働力を搾取される構造が出来上がっている。
「もはやAIによる現代の奴隷」
とまで表現している、厳しめのマスコミの論調もあるくらいだ。