JRはなぜ「直通列車」を削減するのか? 国鉄分割がなかったら今より多く存続していたかもしれない

キーワード :
,
首都圏では鉄道会社間の直通運転が盛んなのに、なぜJRは直通列車を減らすばかりなのか。いま一度考える。

廃止に関する各社の見解

長野県内会社間直通列車本数(平日)(画像:『JR時刻表』など各種資料を基に筆者作成)
長野県内会社間直通列車本数(平日)(画像:『JR時刻表』など各種資料を基に筆者作成)

 その後も、2012(平成24)年3月17日ダイヤ改正による東海道本線東京→御殿場線山北の直通列車廃止、2016年3月26日ダイヤ改正による東海道本線米原を越える普通列車廃止が実施された。

 御殿場線直通廃止について、JR東日本横浜支社は

「当時の利用状況を勘案し、JR東海と調整の上、東海道線と御殿場線の相互直通運転を取りやめた」(企画総務部)

と説明する。他方で、旅客会社をまたがるICカードの利用を可能とすることで、直通列車減少の不便を一定程度緩和できる。JR東海は

「他社とも相談しながらキャッシュレス精算が可能な自動精算機の導入やICエリアをまたがる定期券発売などを実施しており、現在もICカードのご利用が便利になるよう検討している」(広報部東京広報室)

と話す。

 一方、JR旅客会社間の直通列車が維持されている地域もある。本州⇔四国間では1日片道70本程度の直通列車が運行され、また、長野県内では、現在もJR会社間の直通列車が多く運行されている(表。大塚良治「ステークホルダーアプローチに基づく鉄道の活性化-財務的視座を踏まえて―」『交通権』32号、2016年1月を修正)。

 中央西線⇔篠ノ井線の直通列車本数と、中央東線⇔篠ノ井線の直通列車本数の比率はおおむね1:2である。2015年1月1日とほぼ変わらない。

全てのコメントを見る