多くの女性客がトランスジェンダーの「タクシー運転手」を歓迎するだろう理由

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日の丸交通(東京都文京区)は女性、外国人、トランスジェンダーを含めたLGBTの人たちを積極的にドライバーとして採用している。そのメリットと業界を取り巻く状況とは。

トランスジェンダーの就職難

日の丸交通のウェブサイト(画像:日の丸交通)
日の丸交通のウェブサイト(画像:日の丸交通)

 トランスジェンダーというと、ジェンダーフリートイレの問題から、男性から女性に変わった人をイメージすることが多いかもしれない。

 実際は、4種類の人が存在する。生まれの性が「女性」で性自認が「男性」の「トランス男性」、生まれの性が「女性」で性自認が「その他」の「生まれ女性X」、生まれの性が「男性」で性自認が「女性」の「トランス女性」、生まれの性が「男性」で性自認が「その他」の「生まれ男性X」だ。今回は、わかりやすく、トランス男性とトランス女性を中心に取り上げたい。

 認定NPO法人虹色ダイバーシティ(大阪市北区)の調査によれば、トランスジェンダーは他のLGBTに比べ就業率が低く、トランス男性(生まれの性が女性で性自認が男性)の6.5%、トランス女性(生まれの性が男性で性自認が女性)の9.8%が、「仕事をしておらず、 仕事を探している」状態、つまり失業中であった(2023年3月20日付『niji VOICE 2022 報告書~LGBTQの仕事と暮らしに関するアンケート調査~』)。

就業していても、非正規雇用の割合が高い。学歴は大卒が少なく、収入も年収200万円以下の人が多い傾向にある

 見た目を性自認の性に合わせることについて、特にジェンダー問題に閉鎖的な日本では、まだまだ世間の目が冷たいことが影響しているのだろう。本当は誰もがやりたいと思った仕事に就ける社会が望ましいのだが、それにはまだ時間がかかる。

 もし運転が元々好きであるなど、タクシーの仕事に興味があるのであれば、自分らしくいることができ、安定した仕事に就け、生きやすくなるかもしれない。そしてタクシー業界にとっては、救世主になる可能性がある。

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