Amazonプライム会費は今後も値上がる? 「年1000円アップ」はまだ甘いのか、背後にあった物流危機とドローン計画難

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アマゾンは2013年からドローン配送サービスを開発している。発表から10年もたてば進展があるかと思いきや、なかなかうまくいっていないようだ。

値上げの理由

アマゾンプライムのロゴ(画像:アマゾン)
アマゾンプライムのロゴ(画像:アマゾン)

 2023年8月24日より、プライム会費を以下の通りに改定させていただきます――。

 アマゾンから突然送られてきた1通のメール。新規入会の場合、月額プランの会費は100円アップの600円、年間プランの会費は1000円アップの5900円となった。既存会員の場合は、9月24日以降の請求から適用される。このニュースは世界中を驚かせ、X(旧ツイッター)では一時「アマゾン値上げ」というキーワードがトレンド入りした。

 Amazon Primeでは、無料配送や映画見放題などのサービスを提供されている。もともと日本の年会費は諸外国に比べて安かった。例えば、米国の年会費は約2万円、英国は約1万7000円、ドイツは約1万4000円だった。日本の年会費が安いのは、諸外国に比べて配送料が安いからだ。

 値上げの理由は、日本の物流の

「2024年問題」

を見越してのことだといわれている。

 2024年問題とは、2024年4月から自動車運転業務における時間外労働の年間960時間の上限規制が適用されることなどにより、2024年には輸送力が14%、2030年には34%不足する可能性がある問題だ。当然、配送料の上昇も予想される。

 このため、アマゾンもできるだけコストアップを抑えることを目指している。さらに、この配送の現状が解消されない限り、年会費の値上げも検討し続けるといわれている。

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