クルマ購入時、ディーラーがやたらと「コーティング」を勧めてくる理由

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購入時に自動車ディーラーではコーティングを売りたがるケースが多い。いったいなぜか。

業者によって当たり外れ

ボンネット撥水(画像:写真AC)
ボンネット撥水(画像:写真AC)

 前述のとおり、コーティングを専門業者に外注せず、自社のメカニックが行っているケースがある。これが、高い費用をかけているにもかかわらず、コーティングの仕上がりに差が出てしまう大きな原因となっている。

 新車のオプションコーティングを例にとってみよう。コーティングは主に次の3パターンのいずれかで施工される。

1.専門業者に外注する
2.納整センターで行う
3.自店で行う

「1」の費用が最も高く、「3」が最も低い。

「2」の納整センターは、おそらく一般人にはなじみがないと思うので、補足説明をしておこう。新車はメーカーの工場で完成すると自動車ディーラーに納車されるが、その間に必ずあるのが納整センターである。ここに自動車ディーラーが注文した新車が集められ、品質チェックが行われ、顧客が注文したディーラーオプションが装着される。

 ここですぐに納車できる状態にしてから自動車ディーラーに配送するというスキームだ。高価で手間のかかるコーティングの場合、納整センターでコーティングを施工してから店舗に送られることが多い。コーティングは、基本的に「1」と同じ品質と考えてよい。

 コーティングの施工について補足すると、

「洗車 → 下地処理 → コーティング」

という流れが一般的だが、下地処理をどのように行ったかによって仕上がりが大きく左右される。

 新車であっても、メーカーから納車されるクルマには多少の小傷がある。ここでいう小傷とは、磨き傷や洗車傷のことで、メーカーが定めた品質基準とは関係のないものだ。コーティングを施工する前にこれらの小傷を除去し、下地をきれいに整えておくと、コーティングの仕上がりが違ってくる。

 自店でコーティングを施工する場合、この下地処理が甘い。洗車や脱脂はするが、小傷を磨くことはほぼしない。これは、現場のメカニックの多くがクルマを磨く技術を持っていないことと、磨く時間がないからだ。ひどい店になると、クルマを売った営業マン自身がワックスがけのようにコーティングを施しているケースもある。

 同じ費用を支払っても、施工する人や場所によって、コーティングの質は大きく変わることを理解しておこう。

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