カーナビの代わりに「ディスプレーオーディオ」を選ぶ人が増えた、実にもっともな理由

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現在販売されているクルマの多くは、純正オーディオが装着されていない“オーディオレス”となっている。近年ではカーナビ以外のディスプレーオーディオの選択肢も増えてきている。

ディスプレーオーディオとは何か

ディスプレーオーディオ。「DAF11Z」デリカミニ装着イメージ(画像:アルパインマーケティング)
ディスプレーオーディオ。「DAF11Z」デリカミニ装着イメージ(画像:アルパインマーケティング)

 現在販売されているクルマの多くは、純正オーディオが装着されていない“オーディオレス”となっている。その理由のひとつに、カーナビを搭載するクルマが増えたことが挙げられるが、近年ではカーナビ以外のディスプレーオーディオの選択肢も増えてきている。ここでは、ディスプレーオーディオとはいったい何なのかを、ふたつの視点から検証していく。

 ディスプレーオーディオとは、その名のとおり「ディスプレー付きのオーディオ」である。簡単に言えば、「カーナビのナビ機能を持たず、音楽だけを楽しむために作られたタッチパネル式のクルマ用オーディオ」である。

 ディスプレーオーディオが市場に出回り始めたのは、筆者(宇野源一、元自動車ディーラー)がディーラーに勤務していた2014年頃からである。当時からクルマに搭載されるオーディオはオプションであり、ピアノブラック風に加工されたパネルにつや消しブラックの純正オプションオーディオシステムが装着されているという滑稽な光景をよく目にした。

 カーナビを必要としない一定数のユーザーのために、「カーナビ風」のディスプレーオーディオがディーラーオプションとしてラインアップされたのだ。

 当時、ディスプレーオーディオはラジオ、Bluetoothオーディオ、AUXくらいしか使えなかった。しかし、2023年8月末時点では、従来の機能に加え、HDMI接続によるスマートフォン(スマホ)のミラーリングやYouTubeの視聴など、エンターテインメント機能が強化されている。

 ハイエンドモデルでは、スマホとの連携がさらに強化され、Android AutoやApple CarPlayなどの機能に対応し、スマホアプリもディスプレーオーディオで利用できるようになった。こうしたハイエンドタイプのディスプレーオーディオは、今後も増えていくことが予想される。

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